プライム編集、世界初の承認へ前進——患者わずか2人のデータでFDAに挑むPrime Medicine
DNAを「検索して書き換える」プライム編集(2.5世代の遺伝子編集技術)を使った治療薬が、世界で初めて承認に近づいています。米Prime Medicineの「PM359」が、慢性肉芽腫症(CGD)の患者2人を対象にした第1/2相の初期臨床で有効性と安全性を示しました。
【慢性肉芽腫症(CGD)とは】
免疫細胞が細菌や真菌を殺す力を失う、まれな遺伝性の免疫不全症です。繰り返す重い感染症が命に関わることもあります。原因は、活性酸素をつくるNADPH酸化酵素という仕組みの遺伝子変異です。
【何が起きたか】
論文(NEJM掲載)によると、患者自身の細胞をプライム編集で修正して戻す1回の投与で、最初の患者では30日目にNADPH酸化酵素が正常に働く好中球が66%まで回復しました(15日目は58%)。治療効果が期待できる目安(20%)を大きく上回る水準です。2人目を含む両患者とも好中球が順調に生着し、深刻な副作用は報告されていません。
【なぜ注目されるか】
プライム編集は、David Liu氏らが開発した「検索・置換」型の編集技術。DNAを切らずに狙った箇所を書き換えられるのが特徴です。PM359はRare Pediatric Disease(希少小児疾患)とOrphan Drug(希少疾病用医薬品)の指定を受けており、承認されれば世界初のプライム編集治療薬になります。
まだ患者2人という小規模なデータです。承認の行方や長期的な安全性は、今後のより大きな試験で確かめられていきます。
出典:CRISPR Medicine News、NEJM、BioPharma Dive
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

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