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医療ニュースの「承認」と「申請」、読み違えていました

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🧬 CRISPR・遺伝子治療

CASGEVYの2026年第2四半期売上は7,600万ドル——2歳以上への適応拡大で対象患者が広がった

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📱 デジタルヘルス

服薬アプリ、結局どれも続かなかった話

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·2日前

CASGEVYの2026年第2四半期売上は7,600万ドル——2歳以上への適応拡大で対象患者が広がった

遺伝子治療は承認されて終わりではない。CRISPR-Cas9を使った治療薬CASGEVY(カスジェビー)の四半期売上が7,600万ドルまで伸び、対象年齢も2歳まで下がった。 【四半期売上は7,600万ドル、前四半期比78%増】 CRISPR Therapeuticsの2026年第2四半期決算によると、CASGEVYの同四半期売上は7,600万ドル。前四半期比78%増、前年同期比151%増だった(いずれもCASGEVY単体の数字で、製品売上を計上しているのはVertex)。これは治療を受けられる人が増えたことを示す数字で、治療効果を表すものではない。 【FDAが2歳以上への拡大を承認、申請から53日】 2026年7月1日、米FDAはCASGEVYの対象を「12歳以上」から「2歳以上」に広げる承認を出した。対象疾患はSCD(鎌状赤血球症)とTDT(輸血依存性βサラセミア)の両方。同社は補足申請から53日での承認だったとしている。 【新たに対象になるのは米国の子ども約5,500人】 Vertexの発表は「米国で新たに約5,500人の子ども」が対象になると明記している。世界全体の患者数ではなく、米国の小児に限った数だ。米国内の認定治療施設(ATC)は75カ所超とされる。 【5〜11歳向けはサウジアラビアと英国でも申請済み】 CRISPR Therapeuticsは、5〜11歳を対象とする申請をサウジアラビアと英国で完了したと発表した。いずれも承認ではなく申請の段階だ。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:CRISPR Therapeutics(2026年8月3日発表)/Vertex Pharmaceuticals(2026年7月1日発表)

ir.crisprtx.com

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💊新薬開発·Potione編集部·7月31日

SOD1変異型ALSのsiRNA新薬RAG-17、第1相で髄液SOD1タンパクが低下(コホート1でDay 240に69%)——Nature Medicineに掲載

ALS全体ではなく、原因遺伝子SOD1に変異があるタイプだけを狙った薬。その第1相結果がNature Medicineに載った。患者6人を3人ずつ2つのコホートに分けた小さな試験だが、標的のタンパクは確かに減っていた。 【髄液のSOD1タンパクはコホート1でDay 240に69%低下】 論文の要旨によると、髄液(脳と脊髄を満たす液)のSOD1タンパクは、コホート1(3人)で240日目(Day 240)に69%、コホート2(3人)で210日目(Day 210)に減少幅56%。血漿の神経フィラメント軽鎖(神経の損傷を示す指標)はコホート1で62%、コホート2で52%下がった。いずれもベースラインからの変化で、6人全体の平均値ではない。発表資料は個々の患者の最低値が最大85%に達したとも伝えているが、どの群の値かは要旨に記載がない。 【第1相の主要評価項目は安全性】 要旨によると主要評価項目は安全性で、これを達成。重篤な有害事象は0件、有害事象は6人中2人(33%)に出たが、いずれも軽度から中等度で回復した。髄液SOD1やNfLの低下は副次評価項目であり、症状への効果が証明されたという意味ではない。 【対照群のないオープンラベル試験】 6人のデータは北京天壇病院が主導した医師主導のオープンラベル・用量漸増試験(NCT05903690「CREATION」、登録6人、完了済み)のもの。無作為化も対照群もなく、プラセボとの比較はできない。開発元は別に無作為化・二重盲検の32人試験(NCT06556394)も進めているが、こちらは募集中で結果は出ていない。 【動物実験の数字は人の結果ではない】 同じ発表資料にあるSOD1G93Aマウスの生存期間が最大75.8%(128.5日)延びた、カニクイザルの腰髄でSOD1 mRNAが最大91%減ったという値は、いずれも前臨床(動物実験)のもの。人の第1相の数字とは別物として読む必要がある。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Nature Medicine / Ractigen Therapeutics(2026年7月15日発表)

Oligonucleotide-siRNA conjugate for SOD1 amyotrophic lateral sclerosis: a phase 1 trial - PubMed

Amyotrophic lateral sclerosis (ALS) is a fatal neurodegenerative disease partly caused by gain-of-function mutations in superoxide dismutase 1 (SOD1). Here we developed RAG-17, an siRNA-targeting SOD1, using an accessory oligonucleotide conjugate platform for enhanced central nervous system (CNS) de …

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月30日

中国の遺伝子編集治験で6歳女児が死亡、1年以上公表されず——Nature論文にも記載なしと共同調査報道

中国で6歳の女児が遺伝子編集の臨床試験で投与を受け、7日後に亡くなっていた。その事実は1年以上公表されず、関連するNature論文にも記されていなかったと、サイエンス誌とRetraction Watchの共同調査報道が伝えている。 【投与から7日後に亡くなった】 同調査報道によると、患者はCHD3遺伝子のR1025W変異によるSnijders Blok-Campeau症候群(神経発達に影響する希少疾患)の6歳女児。2025年3月下旬、塩基編集(DNAの1文字を書き換える技術)を載せたAAV9ベクター2種を髄液に注入し、7日後に死亡した。死因は血栓性微小血管症とされ、病院の倫理委員会は治療と「確実に関連する」と判断したと報じられている。 【毒性試験ではサル4匹すべてに肝障害】 同報道によると、先行する毒性試験ではサル4匹すべてに中等度から重度の肝障害が出ており、高用量の1匹には腎障害も見られた。倫理委員会は最終の毒性報告書を確認する前に試験を承認していたという。開発費の一部として家族が86万ドルを負担していたとも伝えられる。 【登録記録は今も「募集中」のまま】 ClinicalTrials.govの公式記録(NCT06860672)では、この試験はEarly Phase 1、目標登録数1人、開始日2025年2月19日。状態は現在も「RECRUITING(募集中)」で、最終更新の提出日は2025年3月5日から動いていない。 【Nature論文はマウスの前臨床報告で、ヒト投与は対象外】 研究グループの論文は2026年2月18日にNatureに掲載されたが、内容はマウスでの前臨床データで、ヒトへの投与結果は論文の対象ではない。Natureは掲載前に臨床試験をめぐる問題を把握していなかったとしている。上海交通大学は調査を進めているが、結論は出ていない。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Science/Retraction Watch 共同調査報道(2026年7月23日)

Exclusive: A couple paid more than $800,000 for a gene-editing therapy for their daughter. She died, and it wasn’t made public

Illustration: Daria Lada An investigation by Science and Retraction Watch has uncovered details about a clinical trial that resulted in the death of its sole patient: a 6-year-old girl with a rare …

retractionwatch.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月29日

ウィルソン病のプライム編集薬PM577a、米FDAが治験開始を許可

ウィルソン病(体に銅がたまる遺伝性の病気)を根治できる手段は、今も肝移植しかない。薬は一生飲み続けても治すことはできず、その構図を変え得る遺伝子編集薬が米国で治験に進む許可を得た。 【FDAが出したのは「治験開始の許可」で、承認ではない】 Prime Medicine社は2026年7月23日、PM577aについて米FDAが治験薬申請(IND)をクリアしたと発表した。臨床試験を始めてよいという許可であって、新薬としての承認ではない。試験はまだ始まっていない。 【DNAを二本鎖で切らずに書き換えるプライム編集】 PM577aは脂質ナノ粒子に載せた薬を1回点滴し、肝臓の細胞でATP7B遺伝子の変異を直すことを狙う。標的はH1069Qという変異で、米国と欧州ではウィルソン病に関わる変異の約30〜50%を占めるとされる(患者の割合ではなく、変異の割合)。 【第1/2相は成人と青少年が対象、開始は2026年後半の見込み】 オープンラベルの国際共同試験で、初めてヒトに投与する段階にあたる。最初の登録対象は標準治療で状態が安定している成人。開始は2026年後半、初期データは2027年と会社は見込む(いずれも会社の見通し)。 【ニュージーランドの許可と合わせてグローバル試験へ】 2026年6月18日に同薬の臨床試験申請(CTA)がニュージーランドで通っており、今回のINDと合わせてグローバルな第1/2相となる。なおNZ発表にある「初」は、プライム・メディシン社として初という意味。 ウィルソン病は世界で3万人に1人程度と推定される希少疾患だ。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Prime Medicine(2026年7月23日発表)

Prime Medicine Announces U.S. FDA Clearance of Investigational New Drug Application for PM577a in H1069Q-mutated Wilson Disease

www.biospace.com

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💊新薬開発·Potione編集部·7月27日

移植後の慢性GVHDを減らす精密細胞治療TREGZI、米FDAが承認

移植そのものは成功しても、そのあとに続く慢性GVHD(移植片対宿主病=ドナーの免疫細胞が患者の体を攻撃する合併症)が長く患者を苦しめてきた。この積年の課題に対し、ドナー細胞を精密に選別・調製する細胞治療が米国で承認された。 【承認したのは米FDA、対象は限られている】 米FDAは2026年6月30日、Orca Bio社のTREGZIを承認した。適応は成人の血液がんで、HLA適合ドナーからの造血幹細胞移植かつ骨髄破壊的前処置を行う場合に限られる。小児や適合しないドナーは対象外で、日本での承認ではない。 【遺伝子編集ではなく「細胞の選び分け」】 CRISPRのような遺伝子編集治療ではない。ドナー由来の細胞から制御性T細胞などを精密に選別・調製して投与する方式で、同社はこの種の細胞治療として初の承認だとしている。 【第3相試験、12か月時点の数値】 Precision-T(第3相、187人を1対1で無作為に割り付け、年齢中央値43.6歳/19-65歳)の結果。以下はすべて12か月時点。 ・慢性GVHDのない生存:78%(従来の同種移植は38%) ・全生存:94%(同83%)※この差について統計的な有意差は示されていない ・中等症〜重症の慢性GVHD発生:13%(同44%) ・再発以外の死亡:3%(同13%) 【ラベルに記載されたリスク】 生着不全、急性・慢性GVHD、輸注反応、二次がん、感染性物質の伝播が挙げられている。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Orca Bio(2026年6月30日発表)

Orca Bio’s TREGZI™ Receives U.S. FDA Approval as First and Only Precision-Engineered Cell Therapy for Allogeneic Transplant in Adults with Hematological Malignancies - Orca Bio

CompanyAbout UsLeadershipApproachHigh-Precision TechnologyManufacturingTherapiesPipelineOrca-TOrca-QScientific PublicationsExpanded Access PolicyPatients & FamiliesOur PurposeKey TermsMore ResourcesCulture & CareersWho We AreOpen PositionsNewsroomCompanyAbout UsLeadershipApproachHigh-Precision TechnologyManufacturingTherapiesPipelineOrca-TOrca-QScientific PublicationsExpanded Access PolicyPatients & FamiliesOur PurposeKey TermsMore ResourcesCulture & CareersWho We AreOpen PositionsNewsroom HomeWho We AreWhat We DoOur Clinical ProgramsExpanded AccessJoin Our TeamNewsroomContact UsPrivacy PolicyTerms of UsePress releaseMenlo Park, CAJune 30, 2026Orca Bio’s TREGZI™ Receives U.S. FDA […]

orcabio.com

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💊新薬開発·Potione編集部·7月24日

タウを狙うアルツハイマー病薬、認知低下を遅らせる兆し ただし主要評価項目は未達

認知症の新薬といえば、長らくアミロイドβを狙うものばかりだった。今回話題になったのは別の標的、タウだ。しかも試験そのものは主要目標を達成していない。 【試験の中身】 バイオジェンが第2相試験「CELIA」の結果をAAIC 2026(ロンドン)で発表した。早期アルツハイマー病の416人が参加し、18か月のプラセボ対照期間でdiranersen(BIIB080)を投与している。60mgを6か月ごと(60人)、115mgを6か月ごと(115人)、115mgを3か月ごと(116人)、そしてプラセボ(115人)の4群だ。 【主要評価項目は未達】 主要評価項目は、76週時点でのCDR-SB(認知症の重症度を測る指標)の変化に用量反応、つまり量を増やすほど効果が強まる関係が見られるかどうかだった。これは達成されていない。ここは曖昧にできない。 【それでも注目された理由】 最も反応がよかったのは60mgを6か月ごとに投与した群(60人)。プラセボ群(115人)と比べて認知機能の低下が緩やかになったと報告され、その度合いはCDR-SBで26%(0.54点)、ADAS-Cog13(記憶や言語をみる認知機能検査)で42%、MMSE(簡易的な認知機能検査)で50%の遅延とされる。脳脊髄液の総タウは全用量群で平均50〜65%減っていた。「治った」ではなく「進みが遅くなった」という話だ。 【今どの段階か】 承認でも申請でもない。第2相が終わった段階で、確かめるための第3相は計画中とされている。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:バイオジェン発表資料(2026年7月14日、AAIC 2026)

Biogen Presents Phase 2 CELIA Data at AAIC Demonstrating Meaningful Clinical Outcomes and Robust Tau Reduction with Diranersen in Early Alzheimer’s Disease

Clinical outcomes: Diranersen demonstrated efficacy across all studied doses at 18 months, with consistent results across multiple prespecified clinical...

www.globenewswire.com

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💊新薬開発·Potione編集部·7月23日

世界初、遺伝性難聴の遺伝子治療「Otarmeni」がFDAの迅速承認を取得

【世界初の承認】 米リジェネロン・ファーマシューティカルズ(Regeneron Pharmaceuticals)の遺伝子治療「Otarmeni(一般名:lunsotogene parvec-cwha)」が、FDAから迅速承認(accelerated approval)を受けました。遺伝性の難聴に対する遺伝子治療としては世界初です。通常の本承認ではなく、追加の検証データ提出を前提とした枠組みです。 【対象となる人】 両方のOTOF遺伝子(オトフェルリンをつくる遺伝子)に変異があることで起きる、重度〜最重度の感音難聴が対象で、適応は小児と成人の患者に及びます。ほかにも適応の条件があり、該当するかどうかは主治医の判断によります。 【しくみ】 AAV1(アデノ随伴ウイルス1型)を使った、2本のベクターに分けて届けるデュアルベクター方式の遺伝子治療です。 【報告されたデータ】 根拠となった臨床試験は、生後10か月から16歳までの小児24人を対象に実施されました。そのうち評価可能な20人の80%で聴力の改善がみられた、と報告されています。 【異例のスピード】 FDAの国家優先バウチャー(CNPV)試験的プログラムのもとで審査され、BLA(生物学的製剤承認申請)の提出から61日で承認。近年のFDA史上でも最速タイの承認とされています。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:米FDA(2026年4月24日発表)

FDA Approves First-Ever Gene Therapy for Treatment of Genetic Hearing Loss Under National Priority Voucher Program

Groundbreaking AAV-based gene therapy offers potential treatment for patients with OTOF gene-associated severe-to-profound and profound hearing loss...

www.globenewswire.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月21日

DNAを切らない「エピゲノム編集」、筋ジストロフィーで初のヒト試験を完了

【FSHDに新アプローチ】 米Epicrisprは、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)を対象とした遺伝子治療「EPI-321」で、初のヒト臨床試験(first-in-human)の登録と投与を完了したと発表しました。 FSHDは、本来抑えられているはずの「DUX4」という遺伝子が誤って働き、筋肉が徐々に弱っていく難病です。EPI-321はこのDUX4の働きを抑えることを狙います。 【DNAを切らない「第3世代」】 これまでのCRISPRはDNAそのものを切って書き換える方式でしたが、今回はDNAを切らず、遺伝子のオン・オフだけを調整する「エピゲノム編集」という新しい世代の技術です。 【試験の中身】 ・オープンラベルの用量漸増試験 ・2つの用量群(2×10¹³/4×10¹³ vg/kg) ・計12名が登録・投与を完了 中間結果では、MRIで測定した全身の除脂肪筋肉量に統計的に有意な増加が見られ、DUX4の抑制と整合する血中バイオマーカーの変化も報告されました。 ただし、これは初期段階(用量漸増)の中間データであり、承認された治療法ではありません。効果や安全性は今後の検証が必要です。 情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Epicrispr Biotechnologies(2026年7月7日発表)

markets.financialcontent.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月16日

体の中で直接遺伝子を編集するCRISPRが、初めて第3相で成功した

遺伝子編集治療の多くは、患者の細胞を一度体の外に取り出して編集し、また戻す方式でした。今回のニュースは、そのステップを飛ばして「体の中に直接」CRISPRを届けるタイプ(in vivo)が、初めて大規模な第3相試験で成功したという話です。 【何の病気か】 対象は遺伝性血管性浮腫(HAE)。手足や顔、のどなどが突然むくむ発作を繰り返す、まれな遺伝性の病気です。 【試験の結果】 開発したのは米Intellia。薬はlonvoguran ziclumeran(略してlonvo-z、旧NTLA-2002)です。lonvo-z群52人、プラセボ群28人で比較しました。 ・月間の発作回数が87%減少(p<0.0001) ・患者の62%が発作ゼロに(プラセボ群は11%) ・中等度・重度の発作は91%減少 【今どの段階か】 ここが大事なところです。これは「承認」ではなく、第3相の成功という段階です。IntelliaはFDAへの申請(ローリングBLA)を4月に開始しており、承認されれば2027年前半の米国発売を目指す、としています。申請と承認は別物なので、まだ使える薬になったわけではありません。 出典:Intellia Therapeutics 公式発表(IR) ※この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

ir.intelliatx.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月15日

世界初のCRISPR治療「CASGEVY」、2歳の子どもにも使えるように

世界で初めて承認されたCRISPR遺伝子編集治療「CASGEVY(一般名:エクサガムグロジーン・オートテムセル)」の対象が、子どもへと広がりました。 【何が変わったのか】 開発元のバーテックス社によると、米FDAは2026年7月1日、CASGEVYを「2歳以上」の患者に使えるよう適応拡大を承認しました。これまでは12歳以上が対象でした。 【どんな病気が対象か】 対象は、繰り返す激しい痛み発作(血管閉塞性発作)をともなう鎌状赤血球症と、輸血に依存する重症のβサラセミアです。どちらも生まれつきの遺伝子の変化で赤血球がうまく働かなくなる病気です。 【なぜ注目されるのか】 CASGEVYは、患者自身の細胞をCRISPR/Cas9という技術で編集して体に戻す治療です。今回の拡大で、米国ではあらたに約5,500人の子どもが対象になるとされています。より早い年齢で治療の選択肢が増える意味があります。 出典:バーテックス・ファーマシューティカルズ プレスリリース(2026年7月1日) この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

news.vrtx.com

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🛡️予防医学·Potione編集部·7月14日

老化を「巻き戻す」に資金が集中 — NewLimitが4.35億ドル調達、来年ヒト試験へ

【何が起きたか】 Coinbase CEOブライアン・アームストロング氏が共同創業した米NewLimitが、4億3500万ドルを調達した。企業価値は31億ドル。前回ラウンドから1年足らずで3倍超に膨らんだ。Founders Fundが主導し、Thrive Capitalなども参加している。来年(2027年)、肝臓の細胞を若い状態に戻す治療の初の臨床試験を予定している。 【部分リプログラミングとは】 iPS細胞をつくるときに使う4つの遺伝子(山中因子)を細胞に短時間だけ働かせ、どの遺伝子を使うかを決める目印(エピゲノム)を若いころのパターンに戻す。iPS細胞のように完全に初期化するのではなく、途中で止める — だから「部分」と呼ばれる。細胞の種類は肝細胞のまま、時計だけを巻き戻すイメージだ。 【なぜ今、資金が集まるのか】 同じ賭けに出ている会社は他にもある。ベゾス氏らが出資するAltos Labsは30億ドル規模、サム・アルトマン氏が支えるRetro Biosciencesは評価額18億ドル。個別の病気ではなく老化そのものを標的にする — その市場の大きさに資本が先回りしている構図だ。 【冷静に見るべき点】 部分リプログラミングでヒトでの有効性を示したデータは、まだ一つもない。山中因子は働かせすぎると腫瘍を作りうることが動物実験で知られており、「どこで止めるか」の制御が最大の技術課題になる。ヒトへの投与が始まったのはごく一部(緑内障を狙うLife Biosciencesなど)で、有効性の答えが出るのはこれからだ。 出典: STAT News(2026年6月2日)/ MIT Technology Review(2026年6月12日) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

Why “reprogramming” is the buzziest approach to reversing aging right now

Promising mouse studies and billions of dollars in funding are stoking excitement. But we’ve been here before.

www.technologyreview.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·7月13日

遺伝子を「丸ごと入れ替える」— Sangamoが大型遺伝子の挿入技術MINTを発表

【何が起きたか】 米Sangamo Therapeuticsが、細菌由来の酵素「セリンインテグラーゼ」を改造し、最大12kbの大きな遺伝子を狙った場所に丸ごと挿入する技術「MINT」を発表した。 【これまでとの違い】 遺伝子編集の主役は、塩基編集やプライム編集といった「一文字を直す」技術だった。インテグラーゼを使う方法もあったが、目印となる配列をあらかじめゲノムに埋め込む前工程が必要で、手順が二段構えになっていた。MINTは酵素(Bxb1)そのものを目的の配列に結合するよう設計し直し、この前工程を省いている。 【数字】 組込み効率は細胞株で約35%、初代T細胞で約29%。AAVによる運搬にも対応し、AAVS1(セーフハーバー)やTRAC座位への挿入が確認されている。 【どこに効いてくるのか】 原因となる変異が数百種類ある病気 — 嚢胞性線維症や血友病など — では、変異ごとに薬を作るのは現実的ではない。正常な遺伝子を丸ごと入れ直せるなら、変異の型を問わず一つの治療でカバーできる道が開ける。ただし今回は細胞レベルの成果で、動物やヒトでの検証はこれからだ。 出典: Nature Biotechnology(2026年6月29日)/ CRISPR Medicine News(2026年7月6日) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

News: Retargeted Serine Integrases Enable Precise Large-Gene Insertion - CRISPR Medicine

Sangamo Therapeutics researchers have engineered the serine integrase Bxb1 to insert large DNA sequences at chosen genomic sites without requiring prior installation of its natural target sequence. The modular integrase (MINT) platform retargets Bxb1 to the therapeutically relevant AAVS1 and TRAC loci, achieving integration efficiencies of up...

crisprmedicinenews.com

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💊新薬開発·Potione編集部·7月2日

世界初、iPS細胞の治療薬が承認 パーキンソン病と心不全に

日本が、iPS細胞から作った治療薬を世界で初めて「製品」として承認しました。2026年3月6日、厚生労働省が2種類を条件付きで承認したものです。 【承認された2つの治療】 ひとつはパーキンソン病向けの「アムチェプリー」。住友ファーマなどが開発し、iPS細胞から作った神経のもとになる細胞を脳に移植して、動きにくさの改善をめざします。京都大学病院での臨床研究がもとになっています。 もうひとつは重い心不全向けの「リハート」。大阪大学発のクオリプスが開発しました。iPS細胞から育てた心臓の筋肉細胞をシート状にして、弱った心臓の表面に貼りつけます。 【どういう意味を持つのか】 iPS細胞は、京都大学の山中伸弥さんが発見し、2012年にノーベル賞につながった技術です。発見から約20年、研究段階を越えて、患者に届く「承認薬」として実用化される段階に入りました。 【今後の見通し】 今回は限られた臨床データでも早期に使えるようにする「条件付き・期限付き承認」です。今後さらにデータを集めて、正式承認をめざします。実際の治療は、早ければ2026年夏ごろに始まる見込みと報じられています。 出典:Science Japan(科学技術振興機構)、住友ファーマ発表、Science ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

www.science.org

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月30日

Beam、PKU向け体内ベース編集「BEAM-304」がFDAの治験許可を取得

Beam Therapeuticsが、フェニルケトン尿症(PKU)を対象とした遺伝子編集治療「BEAM-304」について、FDAから治験開始の許可(IND)を得ました。 【PKUとは】 フェニルアラニンという物質をうまく分解できない、生まれつきの代謝の病気です。患者さんは血中にこの物質がたまるのを防ぐため、たんぱく質や食事を生涯にわたって厳しく制限する必要があります。日々の食事管理は大きな負担になりがちです。 【どんな治療か】 BEAM-304は「ベース編集」という技術を使います。DNAを切らずに、たった一つの塩基(遺伝情報の最小単位)だけを書き換える方法で、第1世代のCRISPR-Cas9より精密だとされます。点滴で肝臓の細胞に届け、体の中(in vivo)で原因となる変異を直接修正することを目指します。 【なぜ注目されるか】 細胞を取り出さず体内で編集する点と、原因そのものに働きかけ食事制限からの解放を狙う点が特徴です。Beamは肝臓を標的とする体内ベース編集を、複数の病気に広げる土台と位置づけています。 ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典: Beam Therapeutics / CRISPR Medicine News(2026-06-18)

News: Clinical: Beam Advances Base Editing For PKU - CRISPR Medicine

Beam Therapeutics has received U.S. FDA clearance of its Investigational New Drug (IND) application for BEAM-304, an in vivo base-editing therapy for phenylketonuria (PKU). The programme is notable for its platform-based strategy, in which multiple mutation-specific editors are intended to be developed within a single clinical framework.

crisprmedicinenews.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月29日

体内で遺伝子を編集する治療、世界で初めて規制申請へ

遺伝子治療の世界で、新しい節目が訪れました。 米Intellia社が、体内(in vivo)でCRISPRを使う治療薬「lonvo-z」について、FDAへの申請手続き(ローリング提出)を始めたと発表しました。承認されれば、体の中で直接遺伝子を編集するタイプとしては世界初の薬になります。 【これまでとの違い】 すでに承認されているCASGEVYは、患者の細胞を一度体の外に取り出して編集する「体外(ex vivo)」方式でした。今回のlonvo-zは注射で体内に届け、肝臓の中で直接編集します。入院や複雑な処置が要らない点が大きく異なります。 【対象の病気】 遺伝性血管浮腫(HAE)。顔や喉、おなかが突然腫れる発作をくり返す、まれな遺伝性の病気です。 【臨床試験の結果】 第3相試験で、発作が平均87%減ったと報告されました。一度の投与で長く効くことが期待されています。 体外編集の次は体内編集へ。遺伝子治療が新しい段階に入りつつあります。 出典: Intellia Therapeutics (2026-06-13) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

ir.intelliatx.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月26日

プライム編集が初の患者治療へ — 慢性肉芽腫症でFDAが「RMAT」指定、効果は6カ月維持

プライム編集とは、DNAを切らずに「検索して書き換える」第2.5世代の遺伝子編集技術です。従来のCRISPR-Cas9(第1世代)がDNAを切断するのに対し、より精密に塩基配列を書き換えられると期待されてきました。 【何が起きたのか】 米Prime Medicine社は、慢性肉芽腫症(CGD)の治療薬候補「PM359」について、米FDAから再生医療先端治療(RMAT)の指定を受けたと発表しました。RMATは有望な再生医療を優先的に審査する制度です。 【慢性肉芽腫症(CGD)とは】 免疫細胞が細菌や真菌をうまく殺せず、重い感染症を繰り返す遺伝性の難病です。PM359は患者自身の造血幹細胞をプライム編集で修正し、体に戻す仕組みです。 【臨床での手応え】 初期の臨床試験では、治療を受けた患者で編集された細胞が定着し、効果が約6カ月維持されたと報告されています(NEJM掲載)。プライム編集が実際の患者治療に進んだ初期の例として注目されています。 【出典】 ・Prime Medicine プレスリリース(2026年6月22日) ・The New England Journal of Medicine 本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

Prime Medicine Receives U.S. FDA Regenerative Medicine Advanced Therapy (RMAT) Designation for PM359 for the Treatment of Chronic Granulomatous Disease (CGD)

-- RMAT designation granted based on Phase 1/2 clinical data, including results previously published in The New England Journal of Medicine, demonstrating...

www.globenewswire.com

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💬総合・雑談·Potione編集部·6月23日

巨額マネーが集まる「長寿医療」、いま臨床で問われる本当の実力

【見出し】テック富豪が賭けた「老化を治す」研究 ベゾス、アルトマン、ミルナー — シリコンバレーの大富豪たちが数十億ドルを投じてきた抗老化・長寿研究が、ようやく実際の治験データで評価される段階に入りました。 【見出し】何が起きているか 細胞リプログラミング(細胞を若い状態に巻き戻す技術)や、老化した細胞を取り除くアプローチが、動物実験から人での試験へ移りつつあります。Life Biosciences社は2026年6月、視神経の細胞リプログラミング治療で初めて患者への投与を行ったと公表しました。 【見出し】期待と現実のギャップ 巨額の資金に対し、人で「寿命が延びた」「老化が逆転した」と証明した薬はまだ存在しません。安全性の確認も始まったばかりです。マウスで効いても人で同じ結果が出るとは限らず、長寿の検証には長い年月がかかります。 【見出し】注目したい点 資金とハイプが先行してきた分野だからこそ、これから出てくる臨床データを冷静に読む目が問われます。 ※この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典: Axios(2026-06-18)、Silicon Canals、Life Biosciences発表

www.axios.com

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🛡️予防医学·Potione編集部·6月22日

「老化を巻き戻す」細胞リプログラミング、世界初の人体試験がFDA承認

老化した細胞を若い状態に戻す——SFのような発想が、ついに人の体で試されました。 【何が起きたのか】 米Life Biosciencesが、細胞リプログラミング技術を使った世界初の人体臨床試験について、FDA(米食品医薬品局)から治験開始の承認(IND clearance)を取得しました。対象は開放隅角緑内障やNAION(非動脈炎性前部虚血性視神経症)など加齢に伴う視神経の病気で、薬剤「ER-100」を用います。患者の組み入れはこれから始まる段階で、実際の投与結果はまだ報告されていません。 【リプログラミングとは】 京都大学の山中伸弥教授が見つけた「山中4因子」は、成熟した細胞を初期状態に戻す遺伝子のセットです。今回はそのうち3因子(OSK)だけを使い、細胞を完全に初期化せず、若い頃の働きに近づける「部分的リプログラミング」を狙います。動物実験では視神経の機能回復が報告されてきました。 【なぜ注目か】 これまで老化研究の多くは培養細胞や動物の段階でした。今回は、その仕組みを人で検証する道が初めて公式に開かれた一歩です。安全性と効果はこれから始まる試験で確かめられます。 出典:Lifespan.io(2026年2月6日) 本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

First Human Cellular Reprogramming Trial Cleared by the FDA

Life Biosciences&#039; trial of cellular reprogramming aimed at age-related vision diseases has received a go-ahead from the FDA. We spoke with the company’s CSO.

lifespan.io

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月19日

プライム編集が「体内投与」へ初挑戦、ウィルソン病で臨床試験承認

プライム・メディスン社が、遺伝子編集治療「PM359」をウィルソン病の患者に投与する臨床試験について、ニュージーランドで承認を得たと発表しました。 【プライム編集とは】 プライム編集は、DNAを「検索して書き換える」第2.5世代の遺伝子編集技術です。CRISPR-Cas9(第1世代)がDNAを切断するのに対し、プライム編集は狙った場所をピンポイントで修正でき、より精密だとされています。 【今回の節目】 これまで多くの遺伝子編集治療は、いったん体外に取り出した細胞を編集して戻す方式が中心でした。今回は薬剤を体内に直接投与する「in vivo(体内)」型の臨床試験。プライム編集が体内投与の段階に進むのは初めてとされ、技術の実用化に向けた一歩と位置づけられています。 【ウィルソン病】 体内に銅がたまって肝臓や脳に障害を起こす遺伝性の難病です。 臨床試験はまだ初期段階で、安全性や効果はこれから確かめられます。 出典:StockTitan(2026年) 本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

Prime Medicine clears first in vivo gene-editing trial for Wilson disease

Medsafe cleared PM577a for a global Phase 1/2 study in adults and adolescents. Prime Medicine expects to start in H2 2026 and share data in 2027.

www.stocktitan.net

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月18日

体内CRISPRが世界初の第3相成功、遺伝性血管性浮腫で発作87%減

Intellia社の遺伝子編集薬「lonvo-z」が、世界で初めて体内CRISPRとして第3相試験(HAELO)で主要評価項目を達成しました。 対象は遺伝性血管性浮腫(HAE)。突然全身がむくみ、喉に出ると命に関わることもある、原因不明の腫れを繰り返す難病です。 【結果のポイント】 ・月あたりの発作が平均87%減少 ・患者の62%は発作も追加治療もゼロに これまでのCRISPR治療は、体外で細胞を取り出して編集する方式が中心でした。今回は体の中に直接届けて編集する「in vivo(体内)型」。その方式で第3相を成功させたのは世界初です。一度の投与で効果が長く続くと期待されています。 IntelliaはFDAへの承認申請を順次提出中(ローリングBLA)で、2027年前半の承認・販売開始を目標にしています。 この記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:TipRanks (2026年)

www.tipranks.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月16日

ヒト受精卵で「精密な」ゲノム編集に世界初成功——ただし倫理の壁は高くなった

コロンビア大学のディーター・エグリ博士らのチームが、ベースエディティング(塩基編集)でヒト受精卵の遺伝子を、従来のCas9で起きていた染色体異常なしに書き換えることに成功したと報告した。 【何をしたのか】 標的は二つ。心疾患リスクに関わるPCSK9と、胎児型ヘモグロビンを制御するHBG1/2。Cas9はDNAを切断するため大きな染色体の欠失や再配列を招きやすいが、ベースエディティングはDNAを切らずに一塩基だけを書き換えるため、こうした損傷を避けられたという。 【ここがすごい】 これまでヒト受精卵でのCRISPR編集は「狙った場所以外も壊す」問題が繰り返し指摘されてきた。今回はその主要な懸念の一つを技術的に乗り越えた点で、研究者の間で大きな前進と受け止められている。 【残された課題】 一方で限界も見えた。胚の細胞すべてが均一に編集されない「モザイク現象」や、想定外の場所が変わるオフターゲットが依然として残る。臨床応用にはほど遠い。 【倫理の論点】 編集した受精卵から子どもが生まれれば、その変化は次世代へ受け継がれる。今回の精密さは、本来慎重であるべき生殖細胞系列編集の「商業化」を早めかねない、と複数の専門家が警鐘を鳴らしている。技術が進むほど、どこで線を引くかという議論は重くなる。 情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Nature, C&EN, CRISPR Medicine News(2026年6月)

Precise genome editing of human embryos triggers praise and alarm

The ‘base editing’ technique that researchers used is far from ready for the clinic, but critics worry that it will spur a rush to commercialize the approach.

www.nature.com

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💬総合・雑談·Potione編集部·6月12日

老化を「逆転」させる研究に巨額マネー、NewLimitが435億円調達

細胞の時計を巻き戻す——そんな研究に大手製薬マネーが流れ込んでいます。 【何が起きた】 老化逆転を目指すバイオ企業NewLimitが、約435億円(3億ドル)を調達したと発表しました。共同創業者らに加え、製薬大手イーライ・リリーも出資に参加しています。 【何の技術か】 土台にあるのは「山中因子」。皮膚などの細胞を初期化してiPS細胞を作る、ノーベル賞の技術です。NewLimitはこれを応用し、細胞を完全に初期化せず「若い状態」へ少しだけ戻すことを狙います。同社はヒトの肝臓の細胞で、老化に関わる指標を若い方向へ動かしたとするデータを示しています。 【なぜ節目なのか】 これまで老化研究は「実験室の話」と見られがちでした。そこに製薬大手が資金とパイプラインで後ろ盾につくことは、研究段階から創薬プログラムへ移る分岐点を意味します。ただし、人での治療効果や安全性はこれからの検証課題です。 出典:BioPharma Dive(2026-06-02)、NewLimit公式ブログ ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

www.biopharmadive.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月11日

体内で遺伝子を編集する世界初の薬、FDAに承認申請が始まる

インテリア・セラピューティクス(Intellia)が、体の中で直接DNAを書き換える「in vivo(生体内)CRISPR治療」として世界で初めて、FDA(米食品医薬品局)へのローリング承認申請を始めました。 【どんな薬か】 lonvo-z(ロンボゼット)は、遺伝性血管性浮腫(HAE)という難病が対象です。HAEは顔やのど、手足などが繰り返し腫れる病気で、のどが腫れると命に関わることもあります。これまでは発作を抑えるため、定期的な投与を続ける必要がありました。 【臨床試験の結果】 第3相試験「HAELO」では、発作の回数が平均で87%減少。患者の62%が試験期間中、発作がまったく起きなかったと報告されています。注射は一度きりです。 【「1回の投与で生涯」という発想】 体内でCRISPRが、発作の引き金になるタンパク質を作る遺伝子を狙って編集します。狙いどおりなら、効果が長く続くと期待されています。 今週イスタンブールで開かれるEAACI(欧州アレルギー学会、6月12〜15日)で追加データが発表される予定です。 ただし「1回で生涯」が本当かは、長期の追跡でこれから確かめられる段階です。承認もまだ審査前です。 出典: CGTLive / Intellia IR(2026年6月) 本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

Lonvo-z Advances Toward Approval as First In Vivo CRISPR Therapy for Hereditary Angioedema | CGTlive®

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💊新薬開発·Potione編集部·6月8日

iPS細胞の再生医療製品、世界初の承認——心不全「リハート」とパーキンソン病「アムシェプリ」、秋に初移植へ

世界で初めて、iPS細胞からつくった再生医療製品が患者の治療に使われようとしています。日本の2製品が2026年3月6日に承認され、秋にも国内で販売・最初の移植が始まる見通しです。 【どんな2製品か】 ひとつは重い心不全に使う「リハート」。大阪大学発のベンチャー、クオリプスが開発した、iPS細胞から育てた心筋細胞のシートです。胸を開いて心臓の表面に直接貼り付け、弱った心臓の働きを助ける狙いです。 もうひとつはパーキンソン病に使う「アムシェプリ」。住友ファーマが開発した、iPS細胞からつくったドパミン神経のもとになる細胞です。脳の被殻という部分に移植し、不足する神経のはたらきを補います。 【なぜ画期的か】 どちらも「条件・期限付き承認」という、7年間の期限つきで実際の治療を通じて効果を確かめる仕組みでの承認です。iPS細胞由来の製品が実用化されるのは世界で初めてとされます。 【これから】 販売や保険適用の準備が進み、秋に最初の移植が予定されています。一方で治験の症例数はまだ少なく、本当の有効性と長期の安全性はこれからの実際の治療で確かめられます。 出典:時事通信、Science Portal(JST) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

iPS細胞使用の再生医療製品、国が初めて承認 心不全などで増える選択肢 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

 厚生労働省は3月6日に人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生医療2製品の製造販売を条件・期限付きで承認した。重症心不全とパーキンソン病の患者をそれぞれ対象にした製品で、「日本発」のiPS細胞を

scienceportal.jst.go.jp

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💊新薬開発·Potione編集部·6月5日

1回の注射でコレステロールを長期に下げる——リリーの「VERVE-102」、LDL最大62%減

心臓病の予防は「毎日の薬を一生のむ」のが当たり前でした。その常識を覆すかもしれない結果が出ました。米イーライ・リリーの「VERVE-102」が、たった1回の投与で悪玉コレステロール(LDL)を最大62%下げ、18か月続いたと報告されました。 【どんな治療か】 ゲノム編集の一種「ベース編集」(DNAの文字を1つだけ書き換える技術)を、体の中で直接おこなう薬です。肝臓でコレステロールを上げる働きをする「PCSK9」という遺伝子を1回だけ書き換え、効果を持続させる狙いです。 【何がわかったか】 初期段階の臨床で、PCSK9というたんぱくが最大88%、LDLが最大62%減りました。この下げ幅が18か月にわたり保たれたとされ、成果は医学誌NEJMに掲載されました。リリーは2025年に開発元のVerve社を買収しており、今回の前進はその判断を後押しする形です。 【なぜ注目されるか】 毎日の服薬や定期的な注射に代わり、1回で長く効く「打ち切り型」の予防につながる可能性があるためです。 ただし対象人数の多い検証はこれからで、有効性と長期的な安全性は今後の大きな試験で確かめられます。 出典:NEJM、BioPharma Dive ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

www.biopharmadive.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月4日

ベース編集の治療薬、世界初の承認へ——Beam「BEAM-302」がAATD臨床で本格前進

DNAの文字(塩基)を1つだけ書き換える「ベース編集」(2世代の遺伝子編集技術)を使った治療薬が、承認に向けて大きく前進しました。米Beam Therapeuticsの「BEAM-302」が、アルファ1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の患者を対象にした臨床で、病気の原因となる変異を直接なおす初めての成果を示しました。 【AATDとは】 肝臓でつくられるたんぱく質「アルファ1アンチトリプシン」の遺伝子変異により、肺や肝臓がダメージを受ける希少な遺伝性の病気です。 【何が起きたか】 ATS 2026で発表されたデータ(2026年2月10日時点)によると、29人の患者データをもとに最適な用量を60mgに確定。問題となる異常たんぱくが減り、正常なたんぱくが増える傾向が確認されました。Beamは2026年後半に、約50人を追加する本格的な検証段階(pivotalコホート)を始める予定です。 【なぜ注目されるか】 これは病気の根本原因である変異を直接書き換えた初の臨床例とされます。プライム編集に続き、ベース編集(2世代)でも世界初の承認が視野に入ってきました。 まだ検証段階はこれからで、有効性や長期的な安全性は今後より大きな試験で確かめられていきます。 出典:Beam Therapeutics、CRISPR Medicine News ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

News: Beam Therapeutics Reports Clinical Proof-Of-Concept Data for BEAM-302 in Alpha-1 Antitrypsin Deficiency Trial - CRISPR Medicine

Eight months after dosing the first patient with BEAM-302, Beam Therapeutics has shared exciting safety and efficacy data indicating that a base-editing approach could transform treatment for patients with alpha-1 antitrypsin deficiency.

crisprmedicinenews.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月3日

プライム編集、世界初の承認へ前進——患者わずか2人のデータでFDAに挑むPrime Medicine

DNAを「検索して書き換える」プライム編集(2.5世代の遺伝子編集技術)を使った治療薬が、世界で初めて承認に近づいています。米Prime Medicineの「PM359」が、慢性肉芽腫症(CGD)の患者2人を対象にした第1/2相の初期臨床で有効性と安全性を示しました。 【慢性肉芽腫症(CGD)とは】 免疫細胞が細菌や真菌を殺す力を失う、まれな遺伝性の免疫不全症です。繰り返す重い感染症が命に関わることもあります。原因は、活性酸素をつくるNADPH酸化酵素という仕組みの遺伝子変異です。 【何が起きたか】 論文(NEJM掲載)によると、患者自身の細胞をプライム編集で修正して戻す1回の投与で、最初の患者では30日目にNADPH酸化酵素が正常に働く好中球が66%まで回復しました(15日目は58%)。治療効果が期待できる目安(20%)を大きく上回る水準です。2人目を含む両患者とも好中球が順調に生着し、深刻な副作用は報告されていません。 【なぜ注目されるか】 プライム編集は、David Liu氏らが開発した「検索・置換」型の編集技術。DNAを切らずに狙った箇所を書き換えられるのが特徴です。PM359はRare Pediatric Disease(希少小児疾患)とOrphan Drug(希少疾病用医薬品)の指定を受けており、承認されれば世界初のプライム編集治療薬になります。 まだ患者2人という小規模なデータです。承認の行方や長期的な安全性は、今後のより大きな試験で確かめられていきます。 出典:CRISPR Medicine News、NEJM、BioPharma Dive ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

News: First-Ever Prime-Editing Therapy Shows Safety and Efficacy in Patient With Chronic Granulomatous Disease - CRISPR Medicine

Prime Medicine has reported promising initial clinical data from the first-ever trial of a prime-editing therapeutic candidate, showing that a single dose of PM359 restored NADPH oxidase activity in a patient with chronic granulomatous disease.

crisprmedicinenews.com

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🧬CRISPR・遺伝子治療·Potione編集部·6月2日

体内で遺伝子を編集する治療、世界で初めて第3相成功(Intellia)

体内で直接、遺伝子を編集する治療がついに臨床第3相で成功しました。Intellia社が発表した、世界初の「インビボ(体内)ゲノム編集」の大規模試験データです。 【どんな治療か】 対象はHAE(遺伝性血管浮腫)という、突然むくみの発作が起きる難病です。lonvo-z(旧NTLA-2002)という薬を点滴で1回投与すると、CRISPRが体内で原因タンパク質をつくる遺伝子をオフにします。患者の細胞を体外で操作するのではなく、体の中で直接編集する点が「世界初」とされる理由です。 【結果】 発作の回数が約87%減少。さらに、投与を受けた患者の62%は、予防薬を使わずに発作ゼロの状態になりました。1回の治療で長く効くことが期待されています。 【今後】 Intellia社は承認申請(ローリングBLA)を開始し、2027年前半の米国での発売を目標としています。日本での展開時期は未定です。 インビボ編集が第3相で結果を出したのは初めてで、他の遺伝病への応用も注目されています。 出典:Intellia Therapeutics(IR、2026年4月27日発表) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

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💊新薬開発·Potione編集部·6月1日

遺伝子の1文字を書き換える薬「BEAM-302」、肺・肝臓を脅かす難病で保護ラインを1年間キープ

ビーム・セラピューティクスのゲノム編集薬「BEAM-302」が、アルファ1アンチトリプシン欠乏症(AATD)という難病で、効果を1年間安定して保ったというデータを発表しました。 【どんな病気なのか】 AATDは生まれつきの遺伝子の変化で、肺と肝臓を守るタンパク質「アルファ1アンチトリプシン(AAT)」が正しく作れなくなる病気です。AATが足りないと肺が壊れやすくなり、異常なタンパク質が肝臓にたまって肝障害も起こします。 【何が起きたのか】 2026年5月、米国胸部学会(ATS 2026)で発表されました。BEAM-302は肝臓の遺伝子の1文字だけを書き換える「ベース編集」で、AATを正しく作れるよう原因そのものを直そうとする薬です。最も高い用量を投与した患者では、肺を守るのに必要とされる目安(11µM)を超えるAATが、12か月間安定して保たれました。 【なぜ注目なのか】 コレステロールを下げる同種の薬が心臓病をねらうのに対し、BEAM-302は肺と肝臓の難病をねらいます。2026年後半には承認をめざす本格的な試験段階に進む予定です。 ただし対象人数はまだ限られ、長期の安全性は今後の大規模試験で確かめる段階です。 【出典】 Beam Therapeutics プレスリリース / GlobeNewswire(2026年5月) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

investors.beamtx.com

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💊新薬開発·Potione編集部·5月29日

1回の投与でLDLコレステロールが最大62%減 — イーライリリーのゲノム編集薬VERVE-102、初期臨床で成果

イーライリリーが開発するゲノム編集薬「VERVE-102」が、1回の投与で悪玉コレステロール(LDL)を大きく下げる初期臨床の結果を発表しました。NEJMに同時掲載されています。 【何が起きたのか】 2026年5月25日、フェーズ1bの「Heart-2試験」結果が公表されました。35人に1回投与したところ、LDLの産生を促すPCSK9というタンパク質が最大88%減り、LDLは最大62%下がりました。効果は最長18か月続き、治療に関連する重い副作用は報告されていません。 【なぜ注目なのか】 従来の薬は飲み続ける必要がありますが、VERVE-102は肝臓の遺伝子の1文字だけを書き換える「ベース編集」を使い、一度の投与で効果が長く続くことを狙います。CRISPRに続く第2世代ゲノム編集の代表的な成功例として位置づけられています。 ただし対象人数はまだ少なく、長期の安全性は今後の大規模試験で確かめる段階です。 【出典】 BioPharma Dive / NEJM(2026年5月) ※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

www.biopharmadive.com

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