ウィルソン病のプライム編集薬PM577a、米FDAが治験開始を許可
ウィルソン病(体に銅がたまる遺伝性の病気)を根治できる手段は、今も肝移植しかない。薬は一生飲み続けても治すことはできず、その構図を変え得る遺伝子編集薬が米国で治験に進む許可を得た。 【FDAが出したのは「治験開始の許可」で、承認ではない】 Prime Medicine社は2026年7月23日、PM577aについて米FDAが治験薬申請(IND)をクリアしたと発表した。臨床試験を始めてよいという許可であって、新薬としての承認ではない。試験はまだ始まっていない。 【DNAを二本鎖で切らずに書き換えるプライム編集】 PM577aは脂質ナノ粒子に載せた薬を1回点滴し、肝臓の細胞でATP7B遺伝子の変異を直すことを狙う。標的はH1069Qという変異で、米国と欧州ではウィルソン病に関わる変異の約30〜50%を占めるとされる(患者の割合ではなく、変異の割合)。 【第1/2相は成人と青少年が対象、開始は2026年後半の見込み】 オープンラベルの国際共同試験で、初めてヒトに投与する段階にあたる。最初の登録対象は標準治療で状態が安定している成人。開始は2026年後半、初期データは2027年と会社は見込む(いずれも会社の見通し)。 【ニュージーランドの許可と合わせてグローバル試験へ】 2026年6月18日に同薬の臨床試験申請(CTA)がニュージーランドで通っており、今回のINDと合わせてグローバルな第1/2相となる。なおNZ発表にある「初」は、プライム・メディシン社として初という意味。 ウィルソン病は世界で3万人に1人程度と推定される希少疾患だ。 この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。 出典:Prime Medicine(2026年7月23日発表)

Prime Medicine Announces U.S. FDA Clearance of Investigational New Drug Application for PM577a in H1069Q-mutated Wilson Disease
www.biospace.com

