ベース編集の治療薬、世界初の承認へ——Beam「BEAM-302」がAATD臨床で本格前進
DNAの文字(塩基)を1つだけ書き換える「ベース編集」(2世代の遺伝子編集技術)を使った治療薬が、承認に向けて大きく前進しました。米Beam Therapeuticsの「BEAM-302」が、アルファ1アンチトリプシン欠乏症(AATD)の患者を対象にした臨床で、病気の原因となる変異を直接なおす初めての成果を示しました。
【AATDとは】
肝臓でつくられるたんぱく質「アルファ1アンチトリプシン」の遺伝子変異により、肺や肝臓がダメージを受ける希少な遺伝性の病気です。
【何が起きたか】
ATS 2026で発表されたデータ(2026年2月10日時点)によると、29人の患者データをもとに最適な用量を60mgに確定。問題となる異常たんぱくが減り、正常なたんぱくが増える傾向が確認されました。Beamは2026年後半に、約50人を追加する本格的な検証段階(pivotalコホート)を始める予定です。
【なぜ注目されるか】
これは病気の根本原因である変異を直接書き換えた初の臨床例とされます。プライム編集に続き、ベース編集(2世代)でも世界初の承認が視野に入ってきました。
まだ検証段階はこれからで、有効性や長期的な安全性は今後より大きな試験で確かめられていきます。
出典:Beam Therapeutics、CRISPR Medicine News
※本記事は情報提供を目的としたもので、診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。

crisprmedicinenews.com