【まとめ】シロシビン補助療法FDA諮問委員会の論点整理
先週開催されたFDA諮問委員会(PDAC)でのシロシビン補助療法(治療抵抗性うつ病適応)の議論を整理しました。精神科医として非常に注目しています。
■ 肯定的に評価された点
・COMP360試験:25mg群でMADRS改善が-12.0ポイント(プラセボ比)
・治療抵抗性うつ病という難治領域での新選択肢
・作用機序がSSRI/SNRIと根本的に異なる(5-HT2A作動+神経可塑性促進)
・1-2回の投与で数週間~数ヶ月の効果持続
■ 懸念が示された点
・「セット&セッティング」の標準化が困難
・治療セッション中のセラピスト-患者関係の境界設定
・長期安全性データが不十分(最長追跡は12ヶ月)
・乱用リスクの管理体制(Schedule I物質)
・REMS(リスク評価・軽減戦略)の具体的な実施方法
■ 個人的見解
精神科臨床で治療抵抗性うつ病の患者さんを多く診ていますが、既存治療で十分な効果が得られないケースは本当に多い。シロシビン療法は「銀の弾丸」ではないですが、選択肢が増えること自体に大きな意義があると考えます。
ただし、日本での実用化にはまだハードルが高い。まずは米国での承認プロセスを注視しつつ、日本の規制環境に合わせた議論を始める時期だと思います。
皆さんの見解もぜひ聞かせてください。