タウを狙うアルツハイマー病薬、認知低下を遅らせる兆し ただし主要評価項目は未達
認知症の新薬といえば、長らくアミロイドβを狙うものばかりだった。今回話題になったのは別の標的、タウだ。しかも試験そのものは主要目標を達成していない。
【試験の中身】
バイオジェンが第2相試験「CELIA」の結果をAAIC 2026(ロンドン)で発表した。早期アルツハイマー病の416人が参加し、18か月のプラセボ対照期間でdiranersen(BIIB080)を投与している。60mgを6か月ごと(60人)、115mgを6か月ごと(115人)、115mgを3か月ごと(116人)、そしてプラセボ(115人)の4群だ。
【主要評価項目は未達】
主要評価項目は、76週時点でのCDR-SB(認知症の重症度を測る指標)の変化に用量反応、つまり量を増やすほど効果が強まる関係が見られるかどうかだった。これは達成されていない。ここは曖昧にできない。
【それでも注目された理由】
最も反応がよかったのは60mgを6か月ごとに投与した群(60人)。プラセボ群(115人)と比べて認知機能の低下が緩やかになったと報告され、その度合いはCDR-SBで26%(0.54点)、ADAS-Cog13(記憶や言語をみる認知機能検査)で42%、MMSE(簡易的な認知機能検査)で50%の遅延とされる。脳脊髄液の総タウは全用量群で平均50〜65%減っていた。「治った」ではなく「進みが遅くなった」という話だ。
【今どの段階か】
承認でも申請でもない。第2相が終わった段階で、確かめるための第3相は計画中とされている。
この記事は情報提供を目的としたものです。診断や治療方針は必ず主治医に相談してください。
出典:バイオジェン発表資料(2026年7月14日、AAIC 2026)
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